- 2026.02.23
- 矯正コラム
アレルギー性鼻炎が増える今、「鼻づまり」と子どもの歯並びは関係ある?
アレルギー性鼻炎が増える今、「鼻づまり」と子どもの歯並びは関係ある?
最近、アレルギー性鼻炎(鼻づまり・くしゃみ・鼻水)で悩むお子さんが増えています。鼻炎は「鼻の症状」だけで終わらず、実はお口の使い方(呼吸・舌の位置・飲み込み方)に影響し、結果として歯並びやあごの成長にも関係する可能性があることが分かってきています。
まず結論:鼻づまりが続くと“口呼吸”になりやすい
鼻が詰まっていると、子どもは無意識に口で呼吸します。口呼吸が習慣化すると、お口の中では次のような変化が起こりやすくなります。
- 唇が開きやすい(お口ポカン)
- 舌が上あごにつかず、下に落ちやすい
- ほほ・唇の筋肉のバランスが崩れやすい
- 口の中が乾きやすい(むし歯・歯肉炎リスクも上がる)
この「口の使い方の変化」が、歯並びの土台である**上あご(上顎)**の成長に影響しうるのです。
“因果関係”を分かりやすく:鼻づまり→口呼吸→上あごが狭くなりやすい?
成長期のあごは、骨そのものが発育途中です。ここで重要なのが、上あごは本来、
- 舌が上あごに当たって内側から広げる力
- ほほ・唇が外側から押さえる力
この2つの“バランス”で形が整っていく、という点です。
ところが鼻づまりで口呼吸が続くと、舌が上あごにつかず「下がった位置」になりやすく、内側から広げる力が弱まります。すると相対的に、ほほの圧力が勝ちやすくなり、上あごが狭く・高くなりやすい(いわゆる狭い歯列弓)と言われます。
上あごが狭くなると起こりやすいこと:
- 歯が並ぶスペース不足 → ガタガタ(叢生)
- 上の前歯が出る/唇が閉じにくい → 出っ歯傾向
- かみ合わせが横にずれる → 交叉咬合(噛み合わせの左右差)
- 口呼吸がさらに続きやすい(悪循環)
つまり、鼻づまりが長引くほど、**“呼吸の仕方が変わる→舌や筋肉の使い方が変わる→歯列や顎の成長環境が変わる”**という流れができ、歯列不正につながる可能性が高まります。
ただし大切:鼻炎だけが原因ではない(でも“増悪因子”にはなり得る)
歯並びは、遺伝(骨格)・成長・癖(指しゃぶり、舌癖)・姿勢など複数の要因が重なって決まります。鼻づまりはその中の1つで、単独で断定できるものではありません。
しかし、鼻づまりがあると口呼吸・低位舌・舌癖が起こりやすく、結果として歯列不正のリスクを高める「増悪因子」になり得ます。
親御さんがチェックできるサイン
次の項目が複数当てはまる場合、鼻づまり+口呼吸が歯並びに影響している可能性があります。
- いつも口が開いている/唇が乾きやすい
- 寝ているときにいびき、口が開いている
- 食べ方が遅い・クチャクチャ音がする
- 発音が気になる(サ行・タ行など)
- 歯がガタガタしてきた、上の前歯が出てきた
- 顎が左右にずれて噛んでいる気がする
対策は「歯」だけじゃない:鼻の治療+口の機能の見直しが近道
歯並びを良くするには、歯を並べるだけでなく、**原因になりうる生活習慣(口呼吸・舌の位置)**を整えることが大切です。
- 耳鼻科で鼻炎の評価・治療(アレルギー管理)
- 日中の「鼻呼吸」の練習(意識づけ)
- 舌の位置(上あごに軽く当てる)・口唇閉鎖のトレーニング
- 必要に応じて小児矯正で「顎の成長」や「歯列の幅」を整える
鼻の通りが改善すると、口が閉じやすくなり、舌の位置も安定しやすく、矯正の結果も安定しやすいことがあります。
まとめ
アレルギー性鼻炎が増える今、鼻づまりは単なる不快症状ではなく、子どもの成長期には
「口呼吸を通じて、歯並びやあごの成長環境を変えてしまう可能性がある」
という視点が大切です。
「鼻炎がある=必ず歯並びが悪くなる」ではありません。
でも、鼻づまりが続くお子さんで歯並びが気になる場合は、早めに耳鼻科+歯科(矯正)の両面からチェックすることで、将来の治療負担を減らせる可能性があります。
歯を抜かない矯正治療
ライフ歯科矯正歯科 心斎橋





