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2025.03.29
歯科コラム

寝ている間のマウスピースにはどんな効果があるのか

食いしばりが強い方や歯ぎしりをしてしまう方にお勧めしているマウスピース、

日中に使用するものよりも固く作られており、その効果についてお伝えします。

寝ている間のマウスピースは、主にいびきや歯ぎしり、または睡眠時無呼吸症候群の改善のために使用されます。

これらのマウスピースは、口の中に装着して、顎の位置を調整することで、呼吸の通り道を開けたり、歯への負担を減らしたりする役割があります。

1. いびきの改善

いびきの原因の多くは、寝ている間に喉や舌が気道をふさぎ、呼吸が阻害されることです。いびき防止用のマウスピースは、下顎をわずかに前に出すことで、気道を広げ、舌や軟口蓋が気道を塞がないようにします。この位置調整により、いびきの音が軽減または防止されることがあります。

2. 歯ぎしりの防止

歯ぎしり(ブラキシズム)は、特に睡眠中に無意識に歯を食いしばったり、すり合わせたりすることで歯や顎に負担をかけ、痛みや歯の摩耗を引き起こすことがあります。ナイトガードというマウスピースを使うことで、歯を保護し、歯ぎしりによるダメージを防ぐことができます。また、顎の筋肉の緊張を和らげる効果もあります。

3. 睡眠時無呼吸症候群の改善

睡眠時無呼吸症候群(SAS)は、睡眠中に何度も呼吸が停止したり、浅くなったりする状態です。これにより、睡眠の質が低下し、日中の疲労感や集中力の低下が起こります。無呼吸症候群用のマウスピース(通称、矯正装置)は、下顎を前に出すことにより、気道を開いて呼吸をスムーズにし、無呼吸を減少させます。これによって、呼吸が改善され、睡眠の質が向上します。

4. 顎の痛みや歯の負担の軽減

長期間歯ぎしりや食いしばりをしていると、顎関節に負担がかかり、顎の痛みや顎関節症が引き起こされることがあります。マウスピースを使用することで、歯ぎしりの力を分散させ、顎関節の負担を軽減することができます。

このように寝ている間のマウスピースは、いびきや歯ぎしり、睡眠時無呼吸症候群の改善に効果的で、睡眠の質を向上させる助けになります。

また、顎や歯への負担を減らすことで、痛みを軽減する効果もあります。特にこれらの症状に悩んでいる方にとっては、非常に有用なアイテムとなります。