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2026.02.22
医院のお知らせ

顎に違和感があるのは、噛み合わせが原因?

顎に違和感があるのは、噛み合わせが原因?

https://doctorbook.jp/contents/132 参考動画

「口を開けると顎がだるい」「カクカク音がする」「噛むと違和感がある」「朝起きると顎が疲れている」——こうした“顎の違和感”は、患者さんからよくいただくご相談です。

結論から言うと、顎の違和感=噛み合わせが原因と、いつも単純に言い切れるわけではありません。
ただし、噛み合わせが関係しているケースも確かにあるため、顎の状態を良くしていく上で「良い噛み合わせ」を目指すことは、とても大切だと考えています。

噛み合わせと顎の症状、因果関係ははっきりしているの?

顎の不調(いわゆる顎関節症)は、原因がひとつに決まることが少なく、次のような要素が重なって起こることが多いと言われます。

  • 噛み合わせ(歯の当たり方・噛み癖)
  • くいしばり、歯ぎしり(無意識の力)
  • ストレス、睡眠の質
  • 姿勢(猫背、スマホ姿勢)
  • 筋肉の緊張(こめかみ・頬・首)
  • 生活習慣(片側噛み、頬杖、うつぶせ寝)
  • かぶせ物・詰め物の高さの変化、歯の欠損 など

そのため、
「噛み合わせが悪いから必ず顎に症状が出る」
「顎が悪いから噛み合わせが悪くなる」
といった一方向の因果関係が、すべての人で立証されているわけではありません。

しかし現実には、噛み合わせを整えることで 顎や筋肉への負担が減り、結果として症状が落ち着くケースも多く見られます。
だからこそ私たちは、顎の状態を守るために「良い噛み合わせ」を大切にしています。

こんなときは「噛み合わせ」が関係している可能性があります

次のようなタイミングで違和感が出た場合、噛み合わせ(歯の当たり方)の影響が疑われます。

  • 詰め物・かぶせ物を入れた後から顎が気になる
  • 噛む位置が定まらない/噛むたびに当たり方が変わる
  • 片側だけで噛む癖がある
  • 奥歯が抜けたまま、または噛み合わせが崩れてきた
  • 噛むと特定の歯だけ強く当たる感じがある
  • 矯正中・矯正後で噛み合わせが変化している

※逆に、噛み合わせが大きく崩れていなくても、くいしばりや筋肉の緊張が主因で顎がつらくなることもあります。

顎の関節に良い「噛み合わせ」とは?

ポイントは「接触」と「スムーズさ」です

顎を守るうえで大事なのは、単に歯が当たっていることではなく、当たり方が安定していて、動きがスムーズであることです。

顎にやさしい噛み合わせのイメージ

  • 噛んだとき:上下の歯ができるだけバランスよく当たり、特定の歯に負担が集中しにくい
  • 歯をすり合わせたとき:引っかかり(干渉)が少なく、顎がスムーズに動く
  • 力の方向:横揺れの強い力がかかり続けない(歯・筋肉・関節に負担が出やすいため)

つまり、
「しっかり当たっている」+「引っかからずに動ける」
この両方が揃うことが、顎の状態を保つうえで重要です。

良い顎の状態を保つにはどうすればいい?

1) まずは定期的な受診が近道です

顎の違和感は、放置しているうちに「くいしばりが強くなる → 筋肉が固まる → 動かしにくくなる」という流れで悪化することがあります。
違和感が軽いうちにチェックすることで、早めの対処がしやすくなります。

2) 顎の動きを見える化することが大切です(顎運動測定)

スムーズな顎の動きのためには、下顎がどう動いているかを確認することが重要です。
当院では必要に応じて、顎運動(下顎の動き)を測定・評価し、正常な動きと比べながら、

  • どこで引っかかっているのか
  • 筋肉が頑張りすぎていないか
  • 噛み合わせが影響していそうか

を整理します。もし歯の当たり方が原因として疑われる場合は、歯の状態に合わせた対応(調整・マウスピース・補綴・矯正など)を検討します。

自宅でできるセルフケア(悪化予防)

顎の違和感があるときは、まず「負担を増やさない」ことが大切です。

  • 日中のくいしばりに気づく(唇は閉じてOK、歯は離す
  • 硬い物・長時間の咀嚼(ガム等)を控える
  • 片側噛みを避ける(できる範囲で左右バランスよく)
  • 頬杖・うつぶせ寝を控える
  • 温めて筋肉をゆるめる(入浴、蒸しタオル)
  • つらいときは無理に大きく開けない(ストレッチも“痛くない範囲”)

※「顎を鳴らす」「自分で噛み合わせを調整する」などは、悪化することがあるのでおすすめしません。

受診の目安(早めのチェックがおすすめ)

次のような症状がある場合は、できれば早めにご相談ください。

  • 口が指2本分くらいしか開かない/開けにくい
  • ひっかかって開閉がスムーズにできない(ロック感)
  • 痛みが強い、日常生活に支障がある
  • 顎だけでなく、こめかみ・首・肩こり、頭痛が増えてきた
  • 詰め物やかぶせ物の後から急に違和感が出た

よくある質問(患者さんから多いもの)

Q. 顎の音(カクッ)は放置しても大丈夫?
A. 痛みがなければ経過観察になることもありますが、音が増える・開けにくい・痛みが出る場合はチェックがおすすめです。

Q. マウスピース(ナイトガード)は効きますか?
A. くいしばり・歯ぎしりによる負担が強い方には有効なことがあります。ただし合っていないと逆に違和感が出ることもあるため、作製・調整が大切です。

Q. 噛み合わせを治せば顎は治りますか?
A. 「必ず治る」とは言えません。ですが、噛み合わせが負担の一因なら、整えることで楽になる可能性があります。原因を整理して優先順位を決めることが重要です。

まとめ:噛み合わせだけが原因とは限らない。でも整える価値はある

顎の違和感は、噛み合わせ・筋肉・生活習慣・ストレスなどが絡むことが多く、因果関係を単純化しすぎないことが大切です。
その一方で、噛み合わせを整えて顎への負担を減らすことは、結果的に顎関節を守るうえで重要だと私たちは考えています。

「これって噛み合わせ?」「顎関節症かも?」と不安な方は、早めに状態を確認して、負担の原因を一緒に整理していきましょう。
ライフ歯科矯正歯科では、必要に応じて顎の動きの評価(顎運動のチェック)も含め、患者さんごとに無理のない方針をご提案しています。